厚労省は7月7日、社会保障審議会医療部会を開催し、今般の重点事項についての報告を確認した。医療法改正により、2023年8月に施行する医療法人の経営情報に関するデータベース（MCDB）では、経営の実態を把握して、政策立案への活用や国民への情報提供を目的に、原則すべての医療法人に都道府県に経営データを報告することを義務付けて、地域別・規模別の経営状況を分析する。

収集するデータは収支関連の情報となり、8月に決算期を迎える医療法人から医療機関等情報支援システム（G－MIS）を用いて情報を収集していく。医療DXの推進に関しては、工程表をもとに今後の課題を確認した。2030年に概ねすべての医療機関での導入を目指す標準型電子カルテを実現するため、2024年度中に電子カルテ情報共有サービス（仮称）の運用を開始し、全国医療情報プラットフォームの構築を進めていく。

こうした医療DXに係る費用の負担をまかなう財源の確保や診療報酬での取扱いなどの必要な措置が検討課題に挙げられた。この他、医療機関におけるサイバーセキュリティ対策チェックリストとチェックリストのマニュアルおよび立入検査の手引きを確認した。厚労省では今回公表の情報をもとに、平時から医療機関とシステムベンダが連携してセキュリティ対策を確認しつつ、不十分な場合において確実に対策を進めるよう求めている。

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